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LOOP8をクリアしました!



6/29頃クリア。最終クリア時間は25時間弱でした。

隠す気のないガンパレ臭!

これこれこれ…どっからどう見てもガンパレードマーチじゃないですか!
数時間プレイしたら笑っちゃうくらいどっからどう見てもガンパレードマーチ!
日々の展開、移動、授業、訓練!全部がガンパレードマーチ!
今の技術で、今のグラフィックで、今のプレイしやすさでガンパレやったらこうなるよなぁという精神的ガンパレ続編だこれ!

ガンパレほどに自由度が高くはないものの、しっかりとゴールを目指して進めてゆけるつくりはナイス。
攻略法を試行錯誤しながらプレイしていく体験が面白かったですね。
事前情報からするとちょっと違ったってのは事実なんですよ。
予想していた、幾度もループを繰り返して様々な関係性の中でエピソードや戦いを重ねてゆくようなつくり方のゲームではありませんでしたし、別にキャラがAIで勝手に動くからといって何か特別なゲーム体験が得られた感もなかった。
とはいえ自身で考え、ループを手探りで打開したという経験だけは本物!
ガンパレと同じように、プレイヤー個々人それぞれのゲーム体験を与えてくれるよいゲームだなーと思いました。


ということでここからはプレイの流れに沿って感想を。

世界の勝手を知るLoop1

初回プレイでは何がどうなってシナリオが進んでいくのか全く分からなかったため流れに身を任せてプレイしていたところ、主人公を慕う妹キャラのタカコをケガイ化したまま惨殺してしまうことに。
一方でそのほかのケガイ化したキャラに関しては何となく先読みが出来ていたこともあって好感度を維持できており、なんとかケガイ化から救い出すことができました。
特にナナチやマックスはイベントで交流も多く、何とか救い出したいという気持ちが強かったですねー。
何とか救い出したい!という気持ちがプレイヤーと一緒になるという点では、感情移入できてナイスなつくり。

8月24日に予想通りコノハがケガイ化したため、コノハとの関係が良好なサル、ベニと臨みました。
ラスボス戦の絵作りの美しさに感嘆しつつも何とかこれを追い詰めていったところ最終局面でコノハを救うか、世界を破壊するかの2択が、唐突に登場!
ははーん、こりゃコノハ救う一択でしょ!と安易に「コノハを救う」を選択したところマジにコノハしか生き残らずあとは死者しかいないような世界にぶっ飛ばされてさすがにドン引き。
なんじゃこりゃあ!こ、これでよかったのか…!!!

いいわけあるかと言わんばかりに、ループを決行。
とりあえず次はタカコ殺さない全員生存ルートを目指してみることに。

世界の揺らぎを知るLoop2

そして戻ってきた8月1日の2ループ目。
初戦でケガイ化するであろうミッチをケアしまくりつつ、前回ケガイ化から救い出すことができなかったタカコをフォローしつつ準備を重ねていたらまさかの初手ナナチ!
ええっ!ナナチ殿はノーケアですぞ!
強くてニューゲーム状態だったこともあってボスそのものは全く苦戦しなかったものの、ナナチとは転校してこのかた一言も言葉を交わしていないもんだから関係性は皆無!
あえなくケガイ化ナナチをそのまま惨殺してしまうことに。

これじゃいかん!ループしてきた意味がないぞ!俺はまたループするぞ!!!
ケガイ化する順番が一定じゃないということに愕然としつつさらにループ。

ワダツミの強さを知り、ループを打開するLoop3

みたび戻ってきた8月1日の3ループ目は順調に推移。
クニ→ミッチ→タカコ→ナナチと軽々と撃破&ケガイ化から救出しつつ、皆ともそれなりな関係にとどめていけました。
というのも1ループ目ではどんどん上がっていく友情度愛情度が面白く、皆のエピソードを聞きまくって楽しんでいたのですが、どう考えても関係性が「ヨメ」な人物が何人も何人もいる状況は人として異常。
小さな村で、そんないびつな関係性が構築されたからこそコノハが闇堕ちしたのだと思えばそれなりな関係性で留めておくのが無難というもんじゃねーの?それがループを打開する手段なんじゃねえの!という予想のもとみんなとの関係性をそれなりにセーブする作戦をとることに。
このゲーム、ガンパレと一緒でクリアする条件(ループを打開する手段)の提示がよくわからんのよ!
手探りで進めてゆくのも今思えば楽しい経験だったのですが、当時はけっこうなプレッシャーを感じつつのプレイでした。

ゲーム信仰的には関係性を高める代わりに訓練ばかりやっていたためマックス(ワダツミ)戦ではほぼ全ステータスが1,000近いという超人状態に。
どっこいこのワダツミが強い強い!
関係性が低いがためにサポート魔法を最大限育てきれていないのが裏目に出たのか、戦闘時の立ち振る舞いで戦略の幅が限られてるのが辛い!
マキナandホオリで臨むも3度全滅してしまうことに。

こりゃホオリの体力が低いのがいかんとホオリをサルに変えて再度挑むもワダツミのヒットポイントわずかまで削って撃沈。
これなら与えられた手だけでなんとかなるんじゃねえかと5度挑んだワダツミ戦、庇うべきところで庇い!相手の隙を見て回復し!決死の覚悟で攻撃を放つ!
それでも強いのがワダツミの全体攻撃よ!
一進一退の攻防を広げつつこちらもボスも体力わずかなところまで何とか追い込むことに成功!
この攻撃で相手を倒しきれなければ、逆にカウンターでこちらが死ぬというところで、あと一歩!ボスを削り切れなかったときにはマジで膝から崩れ落ちそうになりました。
そこへきて無情にもボスから激ツヨ全体攻撃がきた時にはもうダメだーっ!…と思ったんですが、決死の覚悟で放った主人公の「かばう」が全員を救ったときには驚いた!!!
なんだこれ!なんで俺たちまだ立ってるんだ!?よく分からないままに相手を撃破!
いやマジ、クリア後に攻略記事とかそれなりに読んだんですが、なんであのとき全員が生き残っていられたのかよくわかりません。
うまいことかわしてくれたのかも知れないなぁとは思うものの、なんかうまいこと思いの力で奇跡が起きたと思うようにしてます!奇跡起こるんだなぁこのゲーム。

ラスボスのコノハ戦でもかなりの苦戦を予想していたものの、ワダツミ戦ほどではなかったですね。
仲間を守り、持久戦に挑み、コノハの強さが4まで上がったところでなんとかフィニッシュ!
1ループ目には現れていなかった「運命に抗う」という3つ目の選択肢が現れた時にはこのループから脱出できるんだとマジに歓喜しました。
やった!やったよ!正直自信はなかった、またループしてしまうんじゃないかという不安と戦った!
ループの果てに、ループを打ち破るこの俺の決意がこの夏を終わらせた!
この世界を救った!うおおお!コノハの魂も、思いも、俺が救ったんだ!神々に勝利したぞ!!!

正直後から知ったんですが、特に感情値どうのこうのでエンディング分岐は変わらないんですね。
そういう意味では「ほどほどに付き合う」という私のプレイは単にサポート魔法を制限するという縛りでしかなかったという事に…!
いやいやいやでもでもでもやっぱりいきなりよくもわからん田舎にぶっ飛ばされて人づきあいしろって言われたらほどほどにするのが正解でしょ!!!
俺はやっぱり間違ったことしてないと思うぞ!!!




試行錯誤しながらさっくりプレイできたのが非常によかった本作でした。
1ループ目で各キャラの愛着がかなりわき、それを踏まえて3ループ目はああでもないこうでもない言いながらやっていたので、キャラクタの個性なんかも自然と理解することができて、この町の一員として8月を過ごしている感をものすごく感じられましたねー。
気軽にプレイできる作品だと思いますので、みなさんもぜひ!


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ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムをクリアしました!



ハートの器16個、がんばりの器はマックス。メインチャレンジは色々と残して18/23。
インパと地上絵や、地底神殿に眠る謎は放置!
いいだろうが!ハイラルにとっての優先度を考慮した結果じゃい!
85時間以上プレイということなんで、90時間弱はやったんでしょう!6/15頃クリアでした。

3Dゼルダはほとんど初心者レベルの私

直近では3DSの神トラ2や、Switchの夢島リメイクなんかはプレイしていたものの、3DゼルダはWiiでトワイライトにプリンセスをぶん投げて以降未プレイ。
当然ながらブレスオブザワイルドも未プレイで、正直本作も見送るつもりでいたのですが、相次ぐPV攻勢にシナリオ的な熱さを感じ取り「これはもしやプレイした方がいいのでは!?」と一念発起。
プレイするに至った次第です。

ですんで、リアル路線の3Dゼルダ本編をプレイするのがもうホントに久々。
いやもうマジで、ぶっちゃけクリアしたって言ったらムジュラまで遡るんじゃないか。
ってなると最近というかもうマジにここ10年くらいリンクくんがどーなってるのか知らないわけで、ゼルダ初心者といっても差し支えないレベルだと思います。

チュートリアルが終わると途端に面白い

で、そんな私ですが正直プレイし始めて数時間は次から次からアイテムやら能力やらを渡されてのチュートリアルが続いて「これ何が面白いの?」状態でした。
システム周りの自由度は高く、表現や遊びの幅の面から言っても頑張っているとは思うし、説明も丁寧だとも思うけど、いやー、空島のチュートリアル、すげー長いし、正直ダレましたねー。
地上に戻ったらこのチュートリアル地獄も終わるもんだと信じて頑張ってましたが、地上に降りてもお使いのようなクエストが続くもんだから、モチベーションが上がらん上がらん。
「えっ、これそんな面白い?」ってのが正直な感想で、世の絶賛と比べて自分の感覚がズレてるのかとも心配になるくらい。

ただ、そんな杞憂が晴らされるのが監視村で地底に降りるクエストが発動するあたりだったかなぁ。
クエストが開け、地底の存在がわかり、祠が点在することも、クエストが点在することも、何よりこの世界の圧倒的な広さと息吹をようやっとここで感じたとき、このゲームのデカさが伝わってなるほどなと!やべえなと!
正直、「あっ、よかった。ちゃんと面白そう!」とホッとしたのも事実ではあった!

イベントシーンの盛り上がりがすごい!

その後はもう色々とあっちこっちに走ったり飛んだりしながらハイラルを上へ下へと奔走に奔走。
このあたりは多くの方が書いているでしょうから詳細に面白さの要点を書くことはしませんが、ひとつ、私がものすごく驚いた点だけ書かせてください。

今のゼルダってイベントシーンの盛り上げ方がもーのすごく上手いんですね!

いやホント、びっくりしました。
しっかりシナリオでも盛り上げてくる感じのゲームに進化してたんだというのが驚きでした。
いやだってそうでしょ、昔のゼルダってそこまでやってた?
やってたか!時のオカリナでもそんな感じだったか!
でも表現力ここまでじゃなかったですよ!なんかもう同じシリーズのゲームだと思えないくらい、演出のレベルが段違いによかったです。
普段のダンジョンにおいても謎解きや攻略の進行度合いごとに徐々にBGMがリッチになってラストに向かって盛り上がってく演出や、ボス戦での登場から戦闘中に至るまでの見せ方、そんでもってムービー!過去の封印戦争のエピソードや賢者を引き継ぐ流れが熱い!
いやもうマジでどれもゼノブレイドに匹敵するようなドラマチックさがあってビビりました。
しばらく見ない間に進化してたんですね!
もうーみんなそういうところを教えてほしい!


では、ここからはプレイの流れに沿って少し感想を。

ゼルダの作法を学びながら異変を調査するリンクくん

4つの地方で異変が起きているから見てきてくれと言われたリンクくん。
神トラ脳の私としてはまずはカカリコ村に向かって足固めするのがいいんじゃねーのと思い、フラフラ寄り道しながら歩みを進めていたら、何がどうしてゾーラの里に到着!
アレよアレよと話が進み、まずはゾーラの里のトラブルを片付けることに。
このゾーラ編で最近のゼルダの謎解きやシナリオの進め方について学ばせていただきました。

正直めちゃめちゃ時間がかかった!
今思えばメインクエストのポイントに行ってその周囲を調べたら自然と進んでいくような仕掛けになっているんですが、そういうの無視して適当にやっててもダンジョンの入り口に入れんだろと思ってた!
んで、ダンジョン入ったらマップやら鍵やら集めて入ったことのない部屋順繰りに何とか入っていけばいいんだろと思ってた!違うんですね!
ダンジョン潜ってあっちこっち行くっていうスタイルだけじゃなく、フィールド全てが謎解きの舞台になってるんですね!
その作法に気づくまでちょっと時間がかかったのと、気づいたときには「はぁーんなるほどねぇ!」とか声を上げてしまった。
特に空の魚島で雫を撃ち抜く謎解きが解けた瞬間の驚きは今もなお鮮明に覚えてますねー。

なんとかゾーラ編をクリアしたその足でカカリコ村に到達するも特に何も起こらず、北上してゴロン村の一件を解決。
ゾーラの里に比べるとダンジョン主体の構成だったこともあり進め方がわかりやすく、すんなりとクリアできました。

次いでゲルドの里を訪問。
ゲルドの里の謎解きはゾーラ編と似てフィールドをあちこち巡って謎を解くスタイルで面白かった!
この辺まで来ると色々と作法も身についてきているのでべらぼうに悩むことはなかったのですが、地形をダイナミックにつかった謎解きは歯ごたえがあり非常に面白く、また溶けた時の爽快感がすごい!
あと、ゲルド編は最後のボスが強くてよかった!
何回かゲームオーバーになりながらも立ち回りを見直し、幾度かのトライの果てに倒せた時には嬉しかったですね。
そういえば、ゼルダのボスでって倒し方さえ分かってしまえばアクション的に強いことってあまりない印象だったので、ボスが普通に強いと言うのもなんだか驚きでした。
最後にリトの村へ行き、解決。ここも謎解きは難しくなかったがやはりボス戦が激アツ。面白かった!

中央炭鉱を探していたらガノンを見つけちゃったでござる

ファントムガノン以降は5人目の賢者をヒーヒー言いながら探して何とか仲間にしつつ、マスターソードを手に入れてと順調に進めていましたが、その後の地下に降りるくだりで手詰まりに。
「地下の像が向いている方向を目指す」をすればいいんだと思うのですが、ぶっちゃけそれまで全くの手付かずだった地底をガンガン探索しまくって行くうちにゾナウエネルギーを貯める楽しさや服装を集める楽しさに目覚めてウロウロしまくる日々!

そうなってくるとぜんぜんシナリオが進まない!
こりゃいかんと像が向いている方向っぽいところを探索しなおした結果出てきたのが「中央炭鉱で手続きを済ませろ」一点張りの各所のゴーレムたち。
えーっ、中央炭鉱ってどこなのよ!まぁ、中央炭鉱っていうくらいだからマップの中央にあんだろという安直な気持ちでマップど真ん中のハイラル城の大穴にダイブしたら敵がつえーの何ので大いにビビる!さすがは中央炭鉱!
少しずつ進めてはセーブして進めてはセーブしてでじわじわと攻略を進めていくとたどり着いたのはプロローグでゼルダと攻略した神殿じゃあないの!
あれっ!?!?!?これおかしいぞ!!!ここ中央炭鉱じゃないんじゃないの!?
そうはいってももはや引き戻すこともできずどんどん進んで行った先に現れたのがガノンの軍勢!俺手続きに来ただけなんですけど!!!
急遽助けに来てくれた賢者の仲間たちが獅子粉塵の活躍を見せる中、戦いの舞台を頑張りゲージMAXのダッシュで逃げ回って混乱草を乱れ投げする我らがリンクくん。
地底を冒険しまくって混乱草を集めまくっていたかいがあったってもんよ!

いやーでもその先のガノンがめんどうでしたね。これは正直どうなのと思いました。
相手の技の動きを見てジャストガードをしまくるだけの戦闘は爽快感に欠け、結局のところ相手の動きを何度も死んで覚えるだけじゃんという気持ち。それって強さとは違くね?
私はジャストガードが下手糞なのでマジに10回を超えるゲームオーバー&リトライをこなすことに。
なんとか倒した時にはガッツポーズでしたが、んー、なんか違うんですよね、カタルシスはありませんでした。

ただその後の龍化したガノンとのラストバトルと、その後の展開はマジによかった!
このあたりのシナリオのドラマチックさがマジにこのゼルダ秀でてました。
色々と謎は置き去りにしたし具体的にはメインクエを放置してるしサブクエなんてほとんど手をつけちゃいないんですが、それでよかったんだと思える内容!
もうマジ、まずはハイラルを、姫を救うんだと!寄り道してる場合じゃねーぞと!そういうことだよ!
これで俺のゼルダは終わりなんだと胸を張って言えるエンディングだったことがマジに救いでした。

探索やサブクエにはあまり気が乗らなかった

あと、最後にちょっとだけ気になったところを。
最終的に振り返ってみて、実際、ものすげー面白かったですし、要所要所のシナリオもかなり盛り上がったんですが、全体を見てみるとマスターソードを抜いてから少しダレた感は否めないんですよね。
これは私の進め方が良くなかったのかもしれませんし、私個人の特性によるところが大いにあるとは思うのですが、「なんでもやっていい」ってなった時に、その目に見えて進んでない感じがなんとなく無駄な工程に思えてしまうんですよ。
強くなってる感じ、またはシナリオが進んでる感じが欲しいんですよね。

このゼルダ、コレクション要素が非常に多岐にわたってて、それがあんまりにも多いもんだから、押し寄せるもんだから少し終盤熱が冷めたのは正直なところでした。
あとサブクエの報酬や内容がそそるものでなかったのも事実で、単純に手間なだけだと思ってしまった。
がんばってクリアしてもお金はちょっとしかもらえないし、大した武器もらえるわけでもないし。
オクトラ2やゼノブレイド3なんかのサブクエは喜んでやってたんですけどねー。




久々にやった3Dゼルダでしたが、色々と発見があってホントに面白かったです。
ブレスオブザワイルドもこの流れでやってみようかなーと思ったくらい。
気にしていたプレイ時間も割り切ればそれなりに読めることが分かりましたしね!
もちろん、次の3Dゼルダも楽しみにしています!

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ゼノブレイド3 追加シナリオ「新たなる未来」をクリアしました!



5/9頃クリア。クリア時間は24時間45分くらいでした!

ゼノブレイドを応援してきた俺らに贈られたファンディスク!

いい…!

ゼノブレイドシリーズを包括するに相応しい希望に満ち溢れた追加シナリオでした!
ぶっちゃけ1,2をプレイしていない人にはなかなかにオススメしづらいし、だからこそ本編には組み込めなかったんだろうが、ファンディスクとしての立ち回りはもうマジに最高の一言!
過去作の思い出を振り返る「キズナビュー」システムなんかも搭載されていて、ここまで遊んでくれてありがとう感がものすごくって、ファンディスクたるものこうでなくてはという感じだ!

ぶっちゃけゼノブレイドの世界をまたこうして走り回れるのがもうそれだけでいいんですよねー。
コレクションアイテムやモンスターを捜索しながら自由気ままにマップを探索して宝箱を見つけては要素を解放するもうそれだけでいい!

そこへきてシュルクやレックスが出てきて、コロニーナインの廃墟が拠点になっててダンバンさんの家が出てきちゃってそういえば新キャラのカギロイはどことなくヒカリの面影を感じさせるし、ニコルはシュルクの面影あるし、エイってようはAだからメビウスなの~とか思わせるしつーかなんでシュルクとレックスいんだよこいつら本当にシュルクとレックスなのかよとか思うしそれでいてやっぱり穏やかじゃないなとかいうとこ見るとやっぱりシュルクなの~!?とか思うしファンディスクが極まっている!!!
非常に幸せなゲーム体験でした。ゼノブレイドを応援してきてよかった。

意志を託し、未来をつなぐ尊さよ!

そこへきてシナリオはしっかり骨太。
過去作の振り返りやキャラのコミュニケーションだけで終わらない良さが充分にありました。
特にゼノブレイド3本編で描かれた、エヌがシティーを崩壊させるくだりにしっかりと理由・背景を持たせ、描き切ってくれたのはマジでよかった!

かつて自らが過ごしたシティーを崩壊させるだけでなく、エヌ自身が未来を託した彼の子自身に刃を向けることで悲劇をさらに強調させる手腕には恐れ入る!
憎むべきメビウスに姿を変えてしまった父と、余命いくばくもない老人となった息子の、ギリギリでの邂逅をきっちり描いてくれるあたりもう最高です。
ゴンドウじいさんが「息子」に戻り、変わり果てた父に対してその選択の意義を、真意を、母の意思のありかを問う!
そしてかわした意志の上で、自分自身もまた選択し、さらにマシューに託す!

エヌの物語としても補完され、さらにゴンドウじいさんからマシュー、もっといえばマシューからゲルニカヴァンダム、そしてノアたちに引き継がれるその意思が熱い!

その後もシナリオ全般を通して「意思を託す」「未来を繋いでいく」ことの尊さ、素晴らしさを説く一貫したストーリー展開が美しかったですねー。
なんといってもその後の未来をプレイヤーである私たちは知っている!
意志が託されて未来が繋がれた結果、実際にシティーは復興され、偉大な名としてゴンドウは残り、ニコルとリキによってウロボロスストーンは完成し、リキが潜伏したケヴェスの中で出会ったノアに託されたラッキーセブンとマシューが、シティーが、人々が繋いだウロボロスストーンが出会った時、「世界を元に戻す」というシュルク、レックス、エイが託した未来が動き出すんだ!!!
熱い!追加シナリオは悲劇でしかないと思ったが、これは熱いぞ!
過去に確かにあった旅立ちの物語であり、想いを託し繋いだ勇敢な戦士たちの詩なんだ!

クリア後にはやっぱり振り返らずにはいられない!

もうどれくらい熱いかって言ったら追加シナリオのエンディング見た後にゼノブレイド3のイベントシアターで本編でヴァンダムさんが持ってきたウロボロスストーンまわりのイベントを全部見返すくらい熱い!
うおおおおっ、託されてる!「それをやるのは他の誰か」にきちんと繋いで、未来が託されてる!
もうそれがとてつもなくいい!
この選択できないクソッタレな世界で、人々の確かな想いが紡がれてるんだ!!!

だからこそ追加シナリオのエンディングで衝突した二つの世界がその姿を確固たるものに復元し、なお一つの世界に戻る描写がさらなる結果を、本編後の未来を想起させる!

シティーの人間は確かに消えてしまうかもしれない。
そこに、数あるシティーの人間の個々の意見は圧殺されているかもしれない。
それを蔑ろにすることをよしとは言えないが、それに対する回答の一つがこの追加シナリオだったのだろうと思う!
シティーの人間を救う。シティーの人間だけを救って新たな世界に行く、その選択が孕む矛盾と行く末をナエルは見たのだろうなぁ。

当然その流れでシティーの六氏族の像も見ました!
今にしてみると6人の姿はそのまんまだし、説明もまさにそのまんま!
いやー、よくできてる!感動するくらいよくまとまってる!よくできた伏線だったんだなぁ。
キチっとあれからシティーは再興され、彼らの意思が紡がれてるんだなぁと思うわー。

シナリオの難解さはノリで押し切る!

とはいえ正直言うとよくわかんない説明も相変わらず多かったのは事実!
3章終わりのいきなりなエイの種明かしにはマジでビビったし全然ついていけませんでした。
プネウマ!?なんだっけそれ!?ゼノブレイド1と2であったトリニティ的なあれ!?
最後に残されてた3つ目が機械的に判定して古き世界の連中を排除してシティーの連中だけ導こうとしてたらメビウスが来て困ったがアルファからエイが分離!?
わかるようでわからんようで結局よくわからん!
もう少し詳しく説明してくれよ!これでもまだ細かい方なのかとも思うけど!
ゼノブレイド3がSF要素抑えめだったのがここへ来て補完されてる感じなの!?
ぶっちゃけ分からなくっても勢いで進めていくだけで充分面白いのはゼノギアスで分かってるからあんまり気にしていないんだけど!!!

戦闘システムのブラッシュアップがナイス

あと、単純に戦闘の面白さがよかったですねー。
マシューで蓮撃を喰らわせて、ヘイトを稼いだのちに盾役や回復薬の懐に入り込んで攻撃のチャンスを伺う立ち回りとか、単純に攻撃を重ねまくるレックスの立ち回りとか、バフと回復を交互にタイミング見て重ねるカギロイとか、シュルクの相手のヘイトの様子を見ながら立ち回る戦いとか単純に戦いが楽しい。

それでいてつながりまくるブレイク→ダウン→ライジングからのユナイトコンボとか展開が早くて楽しませてくれる。
この展開の速さとわかりやすさがゼノブレイドの到達点なんだなぁと思わせてくれました!




まずもって100時間越えの面白さのゼノブレイド3の追加シナリオであり、なおかつ楽しむためにはゼノブレイド1, 2をクリアしていないといけないというプレイハードルの高さですが、プレイ時の多幸感は折り紙付きのファンディスクでした!
次のゼノも楽しみにしてます!

拍手

デュープリズムをクリアしました!



4/23頃クリア。
最初にプレイしたルウ編のエンディング前最終セーブデータが7時間53分でHP174, MP114。
続いてプレイしたミント編のエンディング前最終セーブデータが7時間52分でHP177, MP179でした。

アクションに難ありだが、人は慣れる!

まずプレイしてビビったのがもうとにかく癖のあるアクションの操作性!
バランス調整が大味すぎて昔の3Dアクションのよくないところが出まくっている!
地下迷宮の階段登りとか、メルのアトリエの横スクアクション3連発とか神経がガンガンにすり減るぞ!
ジャンプアクションの爽快感がなく、キー入力時の微妙な入力受付しない間とか、いきなりトップスピードに入る妙な慣性、敵と接触して位置がずらされる2d横アクションの作法とは違う3Dの作法が入ってきて印象はよくなかったってのが正直なとっかかりの感想でした。

どっこい最後までプレイすると決めてかかってやってりゃ人間不思議なもんで数時間プレイしてるうちに慣れてきちゃうんですね。
あんだけぐぬぬしてたのに、もう終盤は全然気にならなかったことに人間ってスゲーなと思いました。

操作性に慣れた後の感想!

ルウ編はとにかく最終版のシナリオ展開の熱さがよかったですね。まんまとやられました。
個人的にはこのルウ編のインパクトが強くって、デュープリズムといえばルウ編という印象です。
続けてプレイしたミント編はとにかくミントのキャラがよく立っていて今見ていてもイイ!
妙に記号化されてない感じが好みでした。

クリアして振り返ってみれば非常に魅力的な世界を作り出すのに成功しているゲームだなという感想。
キャラクター・BGM・セリフ回し、これらのどれをとっても秀逸で、今でも続編が熱望されるっつう理由がよくわかる良作だと実感しましたねー。
またこのキャラでこの世界を旅したい!またエイオンの遺産を巡って旅したいと思わせる素敵な余韻。
色々とストレスフルだったアクションなはずなのに面白かった印象しかなくなる不思議!
いやもうマジで、今プレイするなら最初の操作感のストレスを乗り越えられるかが勝負です。


というわけでここからは各編について個別に感想を!

とにかくシナリオが熱いルウ編

シナリオ的な引きの強さと、終盤の展開が熱かったルウ編。
序盤から「おたまのルウ」が伏線となって、ルウが本当に人間ではないことが明らかになったりと色々な謎が矢継ぎ早に展開してくるのは好印象でした。
特に中盤、湖の塔が出現してからの展開はマジで先が読めず、謎が次々に溶けてゆくのが非常に面白かったですねー。

最終的に、ともに人形であるルウとドールマスターの勝敗を分けたのが、彼らの行動原理が「意志」か「使命」か、すなわち「自分の思い」からくるものなのか「誰かに命令されたから」なのか。
これが、「人間らしさ」なのか、「人形」なのかという一点に集約されていくストーリーはかなり綺麗で見事でした。

その後、さらなる巨悪を前に窮地に立たされるルウのもとへ、打ち倒されたはずの、満身創痍のドールマスターが、「自らの意思で」「使命に逆らい」ルウを救いにくる展開は王道ながら激アツ!
もうこれでいいの!ベタだけどこういうのでいいの!!!
ラスボス戦で倒し方を模索しながら戦うのも非常に熱くて良かった!

そっから流れるように連なるエピローグ!
この町で出会った全ての人と別れを惜しみ、幸せすぎるクレアの目覚めをバッチリ描き切って大団円する流れはもうマジで「よかった」と!よかったねと言うほかない!
この纏め方の美しさはスゴい。評価が高い理由もわかる!
ぶっちゃけゲームとしてみたら道中のアクションからダンジョン構成からギミックの調整までトータル見て荒削りすぎるけど、最後のまとめ方がうますぎます。
いやーよかった!最後に残った気持ちが「よかった」しかないのズルくないか!?

ミントのキャラの良さで押すミント編

ミントの底抜けの明るさ、じゃじゃ馬っぷり、破天荒さがみんなをどんどん巻き込んで、みんなをどんどんその気にさせて、なんか「ミントが征服する世界ならいいかなー」ってプレイヤーまで巻き込んで納得させちゃう流れが爽快感あってよかった!
「ミントのキャラの良さ」って言ったらそこまでなんですが、単純な言動だけじゃなく、周りの人のリアクションや雰囲気作りも併せて彼女の良さを引き立ててる印象を持ちました。
よくできてる!

また、ミント編はミントとベルの掛け合いを中心に展開が進むことが多いのですが、この掛け合いが非常に面白く、やっていて楽しかったですねー。
ルウとデュークの掛け合いもかなり楽しかったんですが、こちらはミントとベル双方のリアクションに振り切った可愛らしさがあり、開発陣もノリノリでやってたんだろうなと思わせる出来。
こういう面白さがあるから二週目でも面白いんだろうなぁ。キャラに愛着がわきました。
他にもミント、ベル、ロッドのルウ編ではみられなかった掛け合いもよかったですね。
特にヴァレンの塔に潜り込むまでの流れはこういうのもアリかと思わされました。

一方、ヴァレン戦以降の流れはルウ編の方がよかったかなーというのが正直な印象。
マヤとの共闘というのもそれはそれでよかったけど、これは好みの問題ですかね。
あと、あれだけルウで苦労させられたドールマスターをミントが飛び蹴りでゴリ押ししてボコボコにするのには笑った。




福元さんに聞いたら当時としてもアクションの操作性には難があるゲームだったようですが、今プレイするとなお一層気になるんではないかと思われます。
ただ!それでもなお!それを乗り越える価値のあるゲームだと言いたい!
ルウ編の熱さ、ミント編の爽快さ、唯一無二の良さのあるゲームだと思いました。
未プレイの方はぜひプレイしてみてはいかがでしょうか!

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グランディア2をクリアしました!



2/23頃クリア。
ラスボス前の最終セーブデータで28時間9分でしたので、そこからプラス1時間ちょっとと考えて29時間強くらいでクリアという感じです。

ちなみに初代グランディアの感想文はこちらです。

初代を超えたいという野心がうかがえる仕上がり

グランディア初代に勝るとも劣らないスケールで描く壮大な人間讃歌!
初代は扱っているテーマが分かりやすく冒険活劇として万人に受け入れられやすい内容でした。
一方のグランディア2は、序盤から光と闇、人々の心の弱さ、神々に頼り切った人々など世界のねじれや矛盾を描き、且つ主役として描かれるキャラクター達もそれぞれ心に幼さや傷、ある種の歪みを持ち、彼らがめいめいに冒険を通じて心を通わせてゆく様を見せつつ、世界の成り立ちと神々の真相を描くという、どちらかというとチャレンジングな、難しいお題に挑んでいると感じました。

そのため、正直言えば表現についていけないような場面がなかったわけではないです。
ただ、決して開発者の独りよがりな演出に終始していたわけではなく、プレイヤーに寄り添い、丁寧に、真っ向から人間讃歌を描きたいという開発者の意図は存分に汲み取れ、かつそれが総じて成功している、プレイヤーの心に残るものとなっていると思いましたねー。
メッセージ性は明確かつ強く打ち出されており、確かにこれはグランディアなのだと、グランディアを冠するに相応しい対策なのだと実感したもんでした。

個性際立つキャラクター

リュードやエレナ、ミレーニアなどの主役キャラの性格付けが、グランディア初代と異なるのはもちろんのこと、今風のキャラ付けともかなり差がある個性的な点も高ポイント。
特に序盤のリュードはグラナス教が多くの国で信仰されているこの世界において、これを信仰せず「金のために何でもするジオハウンド」というグラナス教徒からすると下賤な立場と言うこともあり、かなり割り切った性格で描かれていて尖ってました。
相手にどう思われようとかまわない、自分がいいと思ったこと、理があると思ったことを貫く。
ただそういった性格が旅を重ねる中で丸くなり、その一方でグラナス教からは一歩引いたフラットな立場であったことが物語の中で大きく影響していくのがつくりとしてうまかったです。

エレナはグラナス教にどっぷりつかった役割で、かなり浮世離れした性格。
同じRPGの巫女キャラだとブレイブリーデフォルトのアニエスが近しいと思うのですが、エレナの中にグラナス教からは邪教とされる闇の勢力ヴァルマーの一部「ヴァルマーの翼」たるミレーニアが宿ってしまうところから物語が大きく動いていくという作り。
このミレーニアが出てきて、リュード・エレナ・ミレーニア3人の構図が見えてきてから物語が分かりやすく面白くなり、どう転んでいくのか面白くなっていきましたねー。

世界各地で個別に復活したヴァルマーの各部位(翼、舌、目、牙など)がそれぞれ人間に乗り移り、ヴァルマー完全体になろうと他の部位を吸収すべく襲ってくるため、これをはねのけつつ「ヴァルマーの翼」ミレーニアが結果的に他の部位を吸収してゆくというのが物語の軸となる流れになるのですが、その当然の帰結としてミレーニアが全てのヴァルマーを吸収してしまった時、何が起こるのか想像に難くない。
プレイヤーは序盤から、このまま物語が進んでしまったらヴァルマーが目覚め、復活は遂げられ、その時世界は危機に瀕してしまうことを予見しながら、とはいえその身に降りかかる敵をはねのけないわけにもいかず、戦いに身を投じていくわけです。
否応なく戦いに巻き込まれてしまったリュードたちが、どう言う選択に巻き込まれていくのかドキドキしながらプレイしていたことを覚えています。

グランディアらしさもきっちり抑えて好印象

その一方でグランディアらしさも存分に残っていました!
グランディアといえば世界各地を巡る冒険譚だと思うのですが、グランディア2でもそういった要素が随所に表現されていて楽しませてくれました。
序盤で大地の裂け目グラナクリフや、グラナクリフを超える空飛ぶ船エールボートをムービーで見せてくれるあたり冒険感が高まって楽しくなりましたねー。
その後も海のグラナクリフを船で無理くりに超えるシーンがあったりだとか、宇宙にまでその冒険の枠を広げていくあたりだとか、グランディアとして評価された要素を残しつつ、発展させていこうという開発陣の意欲が感じられ好印象。
で、旅をしながら宿や野営のテントで各キャラクターが身の上を語り合ったりするのがまたいい!
行きずりの仲間が徐々に距離を近づけていく様子が実に微笑ましく、あーグランディアってこうだったなぁと!冒険の道中こそがグランディアだなぁと思わされました。

またグランディアらしさといえば忘れちゃいけない終盤での大崩壊ですよね!
いやーこれ、正直すっかり忘れて油断していたので相当にビビり倒しましたが、そういやグランディアでも終盤に黒幕に世界をとんでもないことにされて絶望の淵にぶち落とされてからの激熱な展開で気持ちを持っていかれたもんでした。
グランディア2でもその作法に従って世界ががっつりと危機に瀕してもうどうしようもねぇってな状態になってからの劇的な巻き返して世界を取り戻すという展開が用意されていて、分かってる~~~!って感じでしたねー。



さて、というわけでここからはグランディア初代でもやったように、印象に残った各イベントをそれぞれ列記していきたいと思います!
ここからちょっと長くなります。



初代にはない重さが光る「ヴァルマーの目」編

まず序盤で印象的だったのは「ヴァルマーの目」編。
いやもうなんつってもシナリオが重いのなんの。
村に住む「普通の人々」の愚かさ、単純に幸せを望む子供の純粋さゆえの残酷さ、そんな純粋な子を守ろうとする人づきあいが苦手な親、そしてそれらの歪みにたまたまハマったヴァルマーの復活と、偶然親子の家が地下深くに隠されたヴァルマーの神殿の直上にあったという位置関係。
少しの偶然から村世界にひずみが生まれ、そして静かに破滅する。
その破滅の予兆を感じ、全力で食い止めようと奔走するリュードらとは対照的な、「完全体への成就」という独自の目的を持つミレーニア。
決して全員が一枚岩の正義の味方集団ではなく、それぞれが各々の目的を持って旅をする仲間たち。

純粋に村人ら幸せを望んだがゆえにその渇望をヴァルマーに利用され、得た力でもって村を結果的に混乱に陥れてしまった少女アイラを止め、村人らを会心させることに成功したリュードら。
アイラにとりついた「ヴァルマーの目」はミレーニアに吸収されたが、アイラの精神はヴァルマーの目によって侵されてしまったがために喪失し、アイラは寝たきりの状態となってしまう。
村を完全に守ることはできず、また「ヴァルマーの翼」であるミレーニアはまた一歩、ヴァルマーの部位をその体に取り込むことに成功してしまいます。

このままミレーニアと旅を続けてよいのか、この道程はヴァルマーの復活を助長しているにすぎないのではないかという不安がプレイヤーの胸に去来する中、精神を失ったアイラを抱え、打ちひしがれる母親に対し、檄を飛ばすミレーニアに「人の心を思う」ことのできる変化を感じ、わずかな希望を持つことができました。

いやもうなんていうかこの一連のイベントを覆う陰鬱な雰囲気や、この村の出来事をハッピーエンドに持っていけるのかどうかという不安感や、アイラの「ヴァルマーの目」を見てしまった母親がアイラを化け物だと思わず口にしてしまってアイラを追い詰めてしまうシーンのもうどうしようもなさだとか、すべてにおいて重すぎるエピソードでした。
よくできてたと思いますねー。

ヴァルマーの角でのミレーニアの描かれ方がいい!

中盤の剣士の島で描かれた「ヴァルマーの角」編は序盤からの積み重ねも手伝ってシナリオ的にも大きなターニングポイントとして描かれ、力の入れようがハンパなかったです。
「ヴァルマーの角」であり、主人公リュードの兄でもあるメルフィスがヴァルマーの牙に飲み込まれた経緯が、リュード目線からの追憶や、これまでの旅で得たヴァルマーに対する知見から明らかとなり、それらが一体となって伏線化したリュードへのヴァルマーの角憑依。
ヴァルマーの角がとりついたことで昏睡状態になってしまったリュードを救うためのエレナ、ミレーニアの活躍がまた素晴らしかったです。

特にミレーニアの心の映りかわりがここで結実するあたり、とてもよかった!
ミレーニアからしたら昏睡状態のリュードから「ヴァルマーの角」を抽出して、取り込む、すなわちヴァルマー完全体に近づくという原初の彼女の欲求をかなえることが彼女の存在理由からしたらまっとうな行動なのですが、これまでの旅の積み重ね、リュードとミレーニアが心を通わせたことによるミレーニア自身の心の変化から、彼女自身が「ヴァルマーの角吸収」を選択肢に最初から入れていないんですよね。
その変化をミレーニア自身が戸惑いつつ受け入れる様子が美しかったです。

いやーホント、グランディアしてると思いました。
イベントの描き方がすごく丁寧。
RPGでこうしたキャラクターの心情の変化や成長を描くのってすごく難しいことだと思うんですよ。
まずもって「こいつはこういう行動するやつだ」ということをプレイヤーに理解してもらわないといけないし、そのうえで些細な発言や行動の変化から変化をプレイヤーに察してもらわないといけない。
この点、充分演出できていたと思いましたね。

ミレーニアとエレナの対比が美しい!

この作品、ヴァルマー側のミレーニアと、グラナス側のエレナの対比が本当に美しいんです。
ミレーニアは「ヴァルマーの翼」として生まれたという本能・欲求を根源としつつ、旅の中でリュードと心を通わせたことで生まれた変化に戸惑い、エレナは「グラナスの歌姫」として生まれ育つ中で体に染みついた教義と相反する体内に宿るミレーニアの存在と、そのミレーニアの力に頼らざるを得なくなっている自分自身の変化に戸惑う。
心境の変化から、自分が何者なのか、自分の欲求が誤っているのか格闘するミレーニアでしたが、性格的に奔放なこともあって「変化は実際に自分の心の中にあるもの」「仕方ないもの」として受け入れる素地はあった。

こうしたミレーニアに対し、教義に対し頑固なエレナは自分自身の心境の変化を、「ミレーニアを認めようとする自分」を感じていながらも、素直に受け止め、認めることができない。
そんな自分自身の心を塞ごうとするんですが、そのエレナの様子が実に悲しい結末を連想させる!
一方のミレーニアも、欲求のままにヴァルマーの部位を集め続けることの結末を予期し、「私には時間がない」と焦りつつ、その流れを止めることができない。
リュード!お前だけだ!なんとかできるのはお前だけなんだ!どうなっちまうんだ!
怪しすぎるグラナス正教をぶっ潰せばいいのか!?

終盤にかけて丁寧に描かれるミレーニアとエレナの対比と、想像される悲劇的な結末から、実にプレイ意欲をくすぐられましたねー。

グラナサーベルは月に飛べます!

グラナス教の司教ゼラが本性を現し、ヴァルマーの月に飛んでからの加速度的な展開は実に見事。
ただでさえ必修科目であるFF4の前例から月に飛んだらラストダンジョンだと思っているところへ押し寄せる展開に次ぐ展開の畳みかけにはもうマジで驚くしかなかったです。

ヴァルマーの月は「ヴァルマーの子宮」そのものであるというなんともいえないおぞましさの中、クライマックス感をヒタヒタと感じつつ中に入った先で待ち受ける、ミレーニアの消滅とマレッグの死というあんまりにもあんまりな仕打ち!
すげえっ!この怒涛の展開がグランディア!まさにグランディア!
もう月がラストダンジョンだと思い込んでたよ!

ミレーニアが完全体になる事を明確に拒み、リュードが幸せになる未来、すなわち自らが消失しエレナが生きる未来を選ぶという切なすぎる展開を経て、なおも放心状態のリュードを奮い立たせ、リュードらを「ヴァルマーの月」から大地に帰すためにアルマゲドン状態でひとり月に残り犠牲になるマレッグ!
必ず月で決着をつけると意気込んで、グラナサーベルの力を借りて意気揚々乗り込んできた行きとは打って変わって、途方もないような絶望感、喪失感とともに敗走した帰路!!!
さらにそこへ追い打ちをかけるように、グラナサーベルにくっついて飛来・来襲したヴァルマーの眷属どもが大地を、サイラム国を蹂躙するという容赦ない展開がプレイヤーを追い込む!
完膚なきまでに叩き潰され、瓦礫と化したサイラム国とプレイヤーをさらに追い込むのはヴァルマーの先鋒によって殺された「サイラムの人々」そのものだってんだから容赦ない!
死者となったサイラムの人々をヴァルマーが操り、生き残った街の人を襲う!
我が子を救わんと身代わりになった母親がアンデッドとなり、自らの子を襲う展開すらも用意してしまうあたり開発陣の本気というか狂気というかもうなんつーか鬼畜がすぎるというほかない!

うわあああああ来た来た来た来た!これがグランディアよ!この絶望感からがグランディアよ!
やってくれるぜグランディア2!!!
プレイヤーからしたら唯一の期待がリュードのうちに眠るヴァルマーの角を解放することで力を得ることなんですが、それはすなわちリュードのメルフィス化、ヴァルマーの角による精神汚染と鬼神化を指す!
リュードの怒りが募るほどにヴァルマーの角がリュードの精神を犯す未来が頭をよぎって仕方ない!
もうこれ以上の地獄を俺たちに見せるのはやめてくれ!!!

最終盤の人間賛歌がカタルシス高めで最高

そんな中からの王家墓所の奥でヴァルマーの真意を明かすシーンがよかったですねー。
ヴァルマーとは人々の心の中に必ずある「望み」を食いものとし、これを根源として助長、肥大化させる存在だと明かされるんですが、まぁ、正直何言ってんのかよくわからない。
とにかくリュードに埋め込まれたヴァルマーの角を覚醒させれば、リュードの意識のありようによっては善なるもの、グラナサーベルにもなりうるが、意識が破れればやはりメルフィスと同じように鬼神なりうると聞きあんまりのリスクの高さに逡巡する一行。
仲間との邂逅を丁寧に重ね、決意を胸に覚醒に挑むリュード!
どっこいあえなくヴァルマーに打ち勝てず飲み込まれるリュード!えっ、マジで!?

なんですが、ここから醜い甲虫のようなヴァルマー体になってもなお、わずかに残った意識に訴えるエレナの歌声を耳にし、意志を振り絞ってヴァルマーの誘惑を否定し、リュードが覚醒する流れが本当に美しい!

もうね、マジで人間讃歌を丁寧にやってるの!真正面から人間讃歌してる!
グラナスでもヴァルマーでもない、人なんだと!
グラナスに頼り続ける、グラナスに祈り続けるのも違う!
グラナスを信仰することが是だという、教義、古くからのしきたり、教え、そういう古い人間たちの想いではないんだと!

だからと言って本能、欲望のままに振る舞うのも違う!
本能を肥大化・暴走させて大きな力を得るヴァルマーもまた違うんだと!
人間が人間として人間らしく仲間と手を取り合って勝利することが!それが俺たちにできることなんだということですよ!

グラナス神の導きにすがり何もしない人間の愚かしさに絶望し、自らもまたヴァルマーによる世界の崩壊という恐怖から免れたいという一心から、自らヴァルマー化したゼラに対して言い放つリュードたちの言葉が実に心強く響く!
人とは互いに心をかよわせるものなんだと!人を信じられることこそが人の力そのものなんだと!だから人心を操る神々なんてもうなくっても人は強く生きてゆけるんだと!
えっ、てことはこれ、根っこの部分で女神転生だったってことですか!!!
とにかくもうここからの勢いが凄すぎて一気にヴァルマーの中に突っ込むシーンの高揚感が最高!

一方のゼラの哀れさ、愚かさの描き方もよくできてましたねー。
神になったと言い張りつつ、その振る舞いはかつて絶望した人間のエゴ丸出しな姿そのもの。
ゼラ自身が嫌悪していたはずの「人の醜さの象徴」となってしまっており、振り切った描き方がよかったです。

もう神話としか言いようがないエンディング

エンディングのまとめかたも秀逸でした。
ヴァルマーを打ち倒したリュード・エレナ・ミレーニアたちは、神々が否定された人間だけの世界で人々がどのように生きてゆくことができるか、思いを巡らせます。
そんな中、カオスの象徴たるミレーニアと、ロウの象徴たるエレナと、人間の象徴であるリュードが共に手を取り合って世界に帰る様が実に美しい。
これまで自分の考えに自信を持つことができなかったエレナに対し、ミレーニアが「もうどうすればいいのか、わかってんだろ?」と声をかけ、微笑み返すエレナから翼が生えた瞬間、もうこれは理屈じゃないんだなと、新たなる神話であり、創世記であり、古い神々から解放された人々の新たなる門出なんだとわからずにはいられませんでした。
すげーなこのゲーム。

最後にロアンがこれまでの街を巡り、復興を果たした人々の様子を見るのもナイス。
フィア、ミレーニア、エレナがそれぞれ人として、自由に、自身が素晴らしいと思える生き方を選びつつ、たとえその身は離れ離れになったとしてもあの冒険を、あの冒険を通して得られた絆、心のつながりを感じ、再会を信じて安心して今を生きていられる様子が素晴らしい。
あの戦いそのものは、あの戦いで信じた人々の心の強さは、あの戦いの後に信じた人々の行く末は間違っていなかったと心の底から思えるものでしたねー。
もう神々はいらないんだと!人は人と手を取り合って、自由に生きて行けるんだと!
リュードがグラナサーベルを大地に返すシーンで結ぶのがまさにその象徴なんだなぁ。
よかったー。

大きく見直された戦闘バランス

最後にグランディア2の戦闘について書きます!
グランディア初代のウィークポイントでもあった戦闘ですが、なかなかどうしてグランディア2はうまいことバランスがとられていて面白かったんですよ。
位置取りや敵の狙い、行動順を意識して、2回ヒットの攻撃と、敵の行動順を遅らせる1回ヒットの攻撃、時間のかかる特技を使い分け、敵の攻撃が集中していたり、敵が今まさに狙っていたりしていた場合には防御を行う。
この防御によって技で消費されるSPが回復するため、防御に旨みがかなり出てくる。
この辺りを駆け引きしながら、戦況を多角的に判断しながら選択を繰り返す乱戦がかなり面白い!
特に序盤は戦闘の局面がクルクル変わり、考慮すべき要素が多いのが飽きなかったですねー。

また序盤からキャラのカスタマイズ性がとても強く、色々と戦略に幅を持たせられるのがよかった!
各キャラに対して盾役、物理アタッカー、魔法アタッカー、回復役などの役割をどのように割り当て、どのようにキャラ性能をとがらせるかを考え、戦闘での立ち振る舞いを考えながら準備、実戦するのが楽しかったです。

あと、ラスボス直前になってこれまでの4人パーティから、今までなかった組み合わせであるリュード、ミレーニア、エレナの組み合わせになるのにはマジで驚きました。
いや、これ自体はシナリオ上ごく自然で必然性もあり受け入れられるものなんですが、戦闘的なスパイスをこの段階で入れてくるのかと!
3人パーティでどのように役割を分担し、対応するかとゲーム側に試されていると感じましたねー。
そのかいあってラスボス手前のヴァルマー三連戦もダレることなく素直に戦闘を楽しめました。
戦闘曲がいちいちカッコいいこともあって戦闘はマジでよかった。
唯一気になったのは魔法や技の演出が長くてカットできないあたりですが、これは時代の流れでやむを得ない所かもしれませんね。




Switchで発売されたグランディアHDコレクションそのものは初代グランディア目当てで購入したものだったので、正直グランディア2は寝かせてた感があったのですが、クリア時間が30時間程度と聞いてこのタイミングでプレイしました。
実際プレイしてよかったですねー。
どうしてもゲーム全体を漂う分かりやすさや取っつきやすさ、世界名作劇場的な少年活劇感が全面的に出ていた初代と比べると、年齢層がグッと上がった感が否めない作品ではありましたが、内容はなかなかどうして真正面から人間賛歌を描いた素晴らしいモノでした。
もし、グランディアHDコレクションを買ったけど2は未プレイという方がいるんでしたら、プレイしておくことを強くおススメしますよ!

次はオクトパストラベラー2をプレイします!

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