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ベアルファレスをクリアしました!

クリア前の最終セーブデータで、主人公Lv.44、17時間37分、
パートナーはアーサーでした。


ベアルファレス?

ってか皆さん知ってますか?ベアルファレス。正直私は知らなかった。
プレステ末期に発売されたアクションRPGです。
CMもPVもyoutubeになかったもんだから上で貼ってる動画も
個人が作ってる紹介動画です。

思いのほかワイルドアームズが早くクリアできちゃったもんだから
メタルマックスゼノリボーンの発売まで2週間近く間があいちゃいまして
いいゲームが無いかな~と思っていたところで見つけたのがこのゲーム。
正直、どんなゲームなのかまったく知りませんでしたが
熱烈におススメするblog記事を見かけたもんだからプレイしました。

ところがどっこい驚いた。いや、マジでこれ面白かったです。
こんなゲーム埋もれてるんですね。侮れないですプレステのレトロゲー。
こんなん600円でプレイできるなら最新のゲームいらないですよ。
プレイ時間こそ短かったですが、プレイ時、クリア後の満足感は最高。
とんでもなく良質なゲームでした。もっと知られるべきですよこれ。

シナリオ展開の巧みさ、伏線回収の妙。複雑な歴史的背景と奥深い世界設定。
本当にどこをとっても微に入り細を穿つ仕上がりになっていて感服します。
で、このゲームがさらにすごいのは綿密に構築されたシナリオや設定を
とんでもなく丁寧な描写で描き、説明してくれる点です。
難解なシナリオでありながらユーザーを置いてきぼりにしない
フレンドリーさも兼ね備えているなんて、行き届きすぎです。


狭い世界の外側が限りなく広く見えるゲーム

このゲーム、カルス・バスティードと地下遺跡という
街ひとつ、ダンジョンひとつという非常に限られた世界が舞台です。
その中で繰り広げられる群像劇にも関わらず、
街の外側に広がる世界をものすごく身近に感じられるんですね。

それは、非常に細かな設定、背景描写もさることながら
主人公を取り巻く有名無名の個性的なキャラクター達が
とても細かく、生き生きとして描かれているからなんだろうなと思います。
世界各国、都会だったり、田舎だったり、いろんな地方から
様々な身分の人間が、個々特有の事情、背景でこの街に集い
それぞれに目的を果たそうとしている。この街で生きている様子が
すごく丁寧に描かれていて、世界を肌で感じられるんです。

だからこそシナリオ中盤以降、世界の激変を受けて
一人一人がさまざまな思いを胸に抱き、口にする言葉が重い重い!!!
主人公の仲間たちだけじゃない。キャラグラ共有のモブキャラからですら
故郷に残してきた家族や、国の心配を痛いほど感じられる。

画面に映るのは小さな街カルス・バスティードだけですが
大小さまざまなテキストを通して、その外の世界が容易に想像できる。
ホントに、ディスプレイにその光景が描写されているんじゃないかと
記憶を錯覚するほど、目に浮かんでくるんです。
わざわざ画面に描写するまでもなく、丁寧なテキスト表現の積み重ねで
世界の広さを表現できるなんて本当に素晴らしいです。脱帽。


引きが強すぎるシナリオ展開

いやもう、ホントにこのゲーム、
シナリオ展開でぐいぐいプレイヤーを引き込んでくるんですよ。
伏線の連続で、そう来たかと思わせる展開が続くのはもはや当たり前。
前述の通り世界の危機的な状況をプレイヤーに嫌というほど感じさせておいて、
その上で「仲間を助けるか」「世界の危機を加速させるか」を選ばせるなんて
マジで悩みました。

いや、こう書くと私の文章力の無さゆえに
陳腐なシナリオだと思われるかもしれません。でもね、このゲーム、
そこに至るまでの情報開示の道のり、キャラクターの心理描写の積み重ねが
本当にうまいんです。しかも2段構えで選択させると来たもんだ。

ひとつはダンジョンに行くかどうかを問う選択肢、もう一つはその対象を
破壊するかどうかを「攻撃ボタンを押すかどうか」で問うというもの。
嫌だったら後ろの出口から帰ってくれて構わんよときたもんだ。

もちろんテキストでそれを説明するなんて野暮なことはしない。
与えられた情報は、おどろおどろしく脈打つオブジェクトと鼓動の音、
そして塞がれた入り口と、おそらく地上につながるであろう出口のみ!
ダンジョンは今にも崩れるという流れですから、出口に向かったら
もう二度とここに来れないのは状況から自明なわけですよ!!!

ゲーム的な正解選択肢が読めない

こんなイベントが中盤にいきなり用意されてるあたりどうかしてます。

「ゲーム的な正解」ってぶっちゃけなんとなくわかるじゃないですか。
でもまだまだ中盤。ホントにどっちが正解か分からなかったです。
頼りにしてた仲間のアーサー君も「僕は何が正解か分からない」つって
部屋で頭抱えちゃうし。そこへきてめちゃめちゃ強いボスを倒したと思ったら
セーブさせる間もなく「壊すか壊さないか、いまお前が選べ」ときたもんだ。

どんな理由で、何のために、この選択を選ぶのか。どうするべきなのか。
それまでの丁寧な流れがなければここまで悩むこともなかったと思います。
シナリオがどういう方向に転ぶか本当に読めず、悩みました。
いい経験させてもらいました。


仕事に支障をきたすレベルのイベントシーン

そのほか、終盤ダンジョン「精神の海」最後のイベントもまさに真骨頂。
ぜひここは見てほしい。ネタバレしたくない非常によくできたイベントでした。

マジでこのメッセージを送った次の瞬間、彼らがどう転んでいくのか分からず
緊迫したシーンに胸躍りました。すげえイベントシーンを見たと思いました。
会社の昼休みに見るイベントじゃなかった。マジで午後の仕事に身が入りませんでした。
とんでもねえゲームですよこれは。
お前仕事の昼休みにPSPやってんのかってツッコミはナシで。


絆を深めさせるバランス設定

このゲーム、遊び方が分からないうち、序盤がとにかく難しいんです。
システムもそれなりに独特なものがあり、システムを理解しつつ、
当座のミッションでゲーム側が成し遂げてほしいものを推測しつつ
立ち回りを試行錯誤することになります。かなりトライ&エラーする。

決してバランスが悪いわけではないんです。アクション的な要素については
作法を理解できれば、幾度のトライによるプレイヤーの熟練によって
クリアできる程度になっている。ただ、このプレイスタイルに慣れるまでは
かなり苦労しました。

ただ、このとっつきにくさ。これがなければ
このゲームにここまで引き込まれなかったと思います。
この難易度の高さが、主人公(プレイヤー)と仲間の間の信頼関係を
自然と植え付け、はぐくませる役割を果たしているんですよ。

このゲーム、仲間にできるキャラが13人と非常に多く、
そこから2人を選んでダンジョンに潜る構成になっています。
で、キャラごとに射出魔法や設置型のトラップなどの
固有のスキルを持っているんですが、どれも結構クセがあるんですね。

だからこそ、こいつのこの技があったからクリアできた、
こいつと力を合わせてクリアしたんだ。次もまたこいつの力を借りたい!と
プレイヤーが自然に思えるようになっている。
キャラクターの個性付けも非常に自然で、かつその背景描写も含めて
とっても個性豊かなんです。しかもその誰もが嫌みの無いキャラ造形で
一緒に仲間にしたくなるようになっている。よくできてます。

中盤以降のバランス軟化がマジ行き届いてる

中盤、煉獄までのゲームバランスが厳しめである一方で
そこから先はかなりサクサク進めます。ゲームに対する取り組み方が
分かってきたのもかなり大きいですが、ストレスなく進めました。
この切り替わりがまた良かったと思いますね。

煉獄までの厳しさによって、私はキャラクターに強く没入、
感情移入した状態で、世界の行く末を左右する魅力的で謎の多いシナリオに
没頭することができました。シナリオが少しずつ、丁寧にページをめくるように
展開していくのを追いかけていくのが非常に楽しかった。

ゲームプレイ当時は分かりませんでしたが、
今思えば高難易度の序盤に比べ、中盤以降はシナリオの展開を
邪魔しないバランスにあえて調整していたのだと思います。
そこまで計算してバランス調整できてるゲームなんてそうそうないですよ。
総プレイ時間が20時間にも満たないのにここまで満足できるのは
こうしたゲーム全体のバランスがあってこそです。
やべーよベアルファレス。


マジで殺しに来るラスボス

バランスの話で言うと、
ラスボスがマジで殺しにかかってきてるのもよかったです。
このゲームらしい鬼畜なラスボスで好印象。最初に見た時は笑いました。

何とかかんとか倒したと思ったら第二形態に変身、
仲間が一人果て、二人果てた状態で第二形態を満身創痍で
ぶっ倒したと思ったら、発狂モードに遷移!
ワープに次ぐワープと絶え間なくプレイヤーを狙って降り注ぐ
攻撃の前にマジで打つ手なし!
発狂モードのラスボスに全くダメージを与えられないままに撃沈!!!

いやマジで笑いました。さすがベアルファレス。
容易には世界を救わせてくれない!
その後、かなりレベル上げして臨みましたが、
それでも最後はマジで勝てるかどうか怪しいところでした。
いやー強かった。


爽快感あふれるエンディング

こうした強いラスボスを何とか撃破した達成感があったからこそ、
その流れでのエンディングにも集中できました。

このゲーム、13人いる仲間キャラそれぞれに固有のエンディングがあり
その中でも最も好感度の好感度の高いキャラクターのものが
表示されるようになっています。

で、これは初回プレイならではだと思いますが、意図的に上げた好感度でなく、
自然とプレイする中で愛着がわいた仲間キャラのエンディングだから
なおのこと感動しますよね。アーサー君最高です。マジで青臭くていい。
ジュヴナイル感バリバリです。

自分が守りたいと思ったもののために戦う!
僕はまだこの世界が信じるにたるものだと信じている!!!
理想に対し、悩み、揺らぎ、故に世界が崩壊しかけるも、なお前を向く!
僕にはともに進める友がいるから!

マジでよかった。こう言うのが見たかった!
エンディング後の展開も含めていいものを見ました。爽快です。



マジでこのゲーム、大したもんですよ。絶対にやるべき。面白いです。
いやー、こんなゲームが埋もれてるんだもんなぁ。たまらないですよ。
当面、PSPでのゲームアーカイブス漁りには困らなさそうです。

と、いうわけで、次は予定通りメタルマックスゼノリボーンをやります!

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