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やっぱりシナリオってのはクライマックスがしっかりしてるのが好きです。
どこが盛り上がりポイントだったか分からないような、
後から振り返ってみてどこが一番燃えたポイントだったか分からないようなのは
ちょっと目指すところではない様に思う。
もちろん終わらない日常的なドラえもんシナリオもありだとは思います。
でもやっぱしスカッとするのは読みきり漫画的な
終わり際に向けてギュッと凝縮されているシナリオ。
後から振り返るとそのワンシーンのためだけに
全てのコミュニケーション、演出がなされてきたんじゃないかと
思わせるようなシナリオが好きです。

なんでいきなりそんな事を言い始めたかというと、
先日見たみんな大好きヤングマガジンで
みんな大好きさばドルがクライマックスを迎えたんですね。
みんな大好きだから知ってると思いますが!(強調)

 さばドルって言うのは先般のAKB総選挙でも2位につけた渡辺麻友が
 実は38歳の地味でイケてない高校教師だったというギャグ漫画で
 アイドルと高校での私生活のギャップを楽しみつつ
 バレるだのバレないだの言いながらバタバタするノリです。

魔法少女ものしかり、こういうのって最初の設定からして
クライマックスが読めちゃうのですが、
やっぱり最後の最後にみんなにバレてしまうと。
その瞬間をどれだけクライマックスに持って行けるのかというところですよね。
分かりやすく言うと、悪の組織が解こうとしている大魔王の封印は
どれだけ主人公たちががんばったところで必ずすんでのところでとかれてしまう。
その封印が解かれる瞬間の主人公たちの絶望感!
「封印されたとんでもない旧世界の大魔王」っていう設定が出てきた時点で
プレイヤーが予想するその展開をどれだけドラマチックに演出できるか。
そのためにはそれまでのイベントの積み重ねが重要になってくるし
どういう背景、シチュエーションを用意してクライマックスを演出するかという
プレイヤーと製作者の読み合いになってくると思います。

んで、さばドルはそこがすごくちゃんとしてたんですね。
こういうのってやっぱりギャグ漫画であればあるほどいい!
何でもない日常を楽しくおちゃらけた雰囲気で積み重ねていくんだけれど
読者には見えないような些細なその積み重ねによって
中にいるキャラクターにとってはひとつの思い出が蓄積されて
キャラクター同士の掛け合いも深まっていくと!感情が上乗せされ続けていくと!
んでもってクライマックスでその感情がぶつかり合って
その瞬間に読者はそれがギャグ漫画であったにもかかわらず
過去その瞬間までに蓄積されてきたキャラクタたちの掛け合い、触れ合いが
いかにそのキャラクタたちにとって貴重な思い出であったかに気付かされると!
その重さが!そのはかなさがキャラクタたちの表情になって現れるその瞬間が
やっぱりきちっと描かれてこそ印象に残るシナリオになるんだと思います。

振り返ってみればGS美神なんてのもそんなマンガで、
だいたいにしてこれにハマった理由が
古本屋で1巻からズバーッと続けて立ち読みしていたところで
現れたのが20巻その名も「スリーピングビューティー」ですよこれ!
もうね、正直1巻読んでた段階でこのマンガで泣かされるとは思わないでしょう!
油断しまくってたところでこのスリーピングビューティーですよ。
おキヌちゃんが特攻するシーンでこれまでの横島との出来事が
走馬灯のようにフラッシュバックするんですが
「ああ、そんなこともあった、あんなこともあった」と
ハッと読者もそれに気づかされると!それが積み重ねになってるんだと!
毎週毎週サンデーで立ち読みしてる人からすれば
こんな一話完結式のギャグ漫画のひとつの話なんてのは
怪我しても治ってるし嫌な気持ちになっても翌週になればケロッとしてるしで
そんな蓄積なんてのは全然意識させられないんですが、そうじゃないんだと。
キャラクタはちゃんと覚えてる。それがある一瞬で爆発するんですよ!
その一瞬のためにこれまでの積み重ねがあったと、
それまでの掛け合いが、それまでの触れ合いがあったと思わせるんですよ!

同じことばっかり言ってるような気がしてきたのでここらでやめますが、
みなさんにひとつ言っておきたいことは、まゆゆかわいいってことです。

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