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無限航路をクリアしました!



クリア時間は57時間14分。最終パーティレベル28、名声値32,767でした。
思った以上にプレイしました。いやー、このゲームめちゃめちゃ面白いですよ!

これぞ正当なるスペースオペラRPG!

PVを見てもらえれば充分感じて頂けると思いますがもうホントどっぷりなSF。
ゼノギアスやスターオーシャンのようなファンタジーの皮を被ったSFではなく
もう真っ向からスペースオペラ!フィールドマップもねえ!
ダンジョン探索もねえ!あるのはどこまでも広がる広い宇宙と点在する星々!
しかもその星の大半は宇宙港と酒場しかねえってな徹底ぶりだ!

それでいて確固とした面白さが成立しているのは
熱いシナリオ展開、多様なキャラクタ描写。スペースオペラを巧みにゲームへ
落とし込んだ戦闘システム。これらすべてが微に入り細を穿つバランス感覚で
調整されているがゆえに他なりません。
これによって一般的な「RPG」という枠に収まらないゲーム設計ながらも、
私は無限航路から「RPGで得たいゲーム体験」を全て得ることができました。
いや、マジだ。

シナリオ展開の熱さと先の見えなさに驚かされる

まず特筆したいのはそのシナリオの熱さですよ。
けっこうサクサク重要人物が死んでいくので、どうシナリオが転がるか
分からないのがとてもよかったですね。序盤のスカーバレル討伐からして
主人公ユーリやヒロインのチェルシーが強い決意のもと明確に
人を殺していくハードな展開。これが無限航路だぜと言わんばかりの
洗礼にビビる俺!その後も「戦争で相手を殺す」という命のやりとりを
躊躇なく描く展開に、宇宙船の中でのやり取りだけに終始しない生々しさを
強く感じられたのが好印象でした。

このゲーム、二部構成で仕上がってまして
主人公ユーリが宇宙に飛び出してから巨大なヤッハバッハ帝国から
辛くも逃げ出すまでを描く少年編と、力を蓄えたのちに帝国を撃退し
さらなる巨悪に挑む青年編の2部構成で描かれています。

少年編においては経験の浅いユーリが歴戦の猛者や強者である大人たちに
振り回される無力感。それでいて振りかざすにはいられない青臭い正義感が
たまらなくよかったですね。私自身、無限航路というゲームで描かれる
シナリオのテイストを測りかねていた時期でしたので、星々を巡るたび
次はどんな展開が待つのかホントに期待の連続でした。

人種差別が横たわる戦争と宇宙冒険者としての誇り

特にカルバライヤとネージリンスの戦争はどう転ぶか分からず熱かった!
少年編の流れとして、まずユーリがカルバライヤ側に立った物語を描き、
次いでネージリンス側に立った物語を描いたのち、ついにカルバライヤと
ネージリンス間で戦争が勃発!そしてどちら側に立つか迫られるユーリ!

もうどっちに建つか迷いに迷いましたよ。そりゃもう双方に知人がいて
双方に恩義がある!カルバライヤ側には共に監獄惑星をぶちのめしに
単身特攻した熱い男バリオが、ネージリンス側には悪漢に捕らわれていた
ところを解放したがために、こちらに好意をいただいてくれている
巨大造船会社のお嬢様キャロがいる!おまけにキャロに対しては
「必ずまた迎えに来る」と約束したばかりときたもんだ。

迷いに迷った挙句カルバライヤ側につきましたが、いやーよかった!
戦争終盤、とち狂った味方のえらいさんがネージリンス側の
巨大レーザー砲を構えた「惑星ナヴァラ」に衛星をぶち落とすという
どっかの赤い彗星みたいな展開がホントに熱かった!

父親の過去のいきさつからネージリンス人を嫌悪し、人種差別にとらわれ
見境のなくなっていたウィンネルでしたが、同僚のバリオに
「憎悪に縛られるな」と鉄拳制裁の末に説得され、会心。
ネージリンス人のクソ野郎どもは絶対にどう考えたって好きになれないが、
惑星に住む無力な人々の命を無差別に奪い去る行為は断じて許せないと
単身、惑星ナヴァラの巨大レーザ砲発射基地に乗り込み、
「父さん、俺、こんなところで何やってんだろうな…」と自嘲しながら、
それでもなお決意に満ちた表情でレーザ砲の照準を合わせるシーンは
まさに無限航路の真骨頂!そこへ「お前だけを死なせるかよ」と
脱出したはずのバリオが手を貸しに来るシーンがさらにいい!
そんでもって二人して「くそったれネージ野郎!!!」と暴言を吐きながら
巨大レーザー砲をぶっ放すシーンはマジにハリウッド映画ですよ。
こんなシーンがあったからバリオさんはもうクルーから外せなくなりました。

魅力的な登場人物を戦闘に生かすシステム

そうなんです。このゲーム、登場人物がものすごく多いんですが、
どいつもこいつもすげー魅力的に描かれてるんですよ!
所属する国家、組織、生い立ち、性格、他キャラとの関係性。そんでもって
各エピソードにおける活躍の描かれ方と、手を変え品を変え多種多様な
キャラクターをどんどん放出してくる。

こうして現れて仲間になった数多くのキャラクターを無駄にさせない
戦闘システムがまたよくてですね。主人公ユーリの駆る宇宙戦艦の
各種セクション、すなわち、オペレータ、レーダ管制、整備員、機関員、
操艦、砲雷班、医療スタッフ、研究スタッフ、艦載機パイロット、
白兵戦要員など様々な持ち場にプレイヤーが各キャラクターを
配備することで戦闘中のパラメータが増強される仕組みがとてもいい!
みんなで力を合わせて巨大な国家、敵に挑んでいくのがマジで楽しい!
キャラクターを無駄に入れ替えたり、同じ持ち場にいるキャラたちの
関係性を考えたりしているとすごくワクワクしてくるんです。

ただ、その配備されたキャラクターが配備画面以外で演出されるかと
いわれると、それはないんですね。そこがちょっと惜しい。戦闘時には
こちらの攻撃シーン等で主人公ユーリとオペレータの短いやり取りが
音声付きで短く演出されますが、もう一歩踏み込んで各持ち場ごとの様子を
キャラ画像込みでカットイン演出してたらマジで失禁しただろうなと思う!

でもね、そんなチープな演出しかなかったこのゲームですけどね、
俺には見えていたんですよ!巨大な敵と相対するその時、
砲雷班が叫びながら主砲を放ち、艦載機パイロットが決死の思いで
円弧を描き、医療スタッフが揺れる艦の中で救命を行い、整備班が
燃える艦を修理していた様が!俺の中じゃエースパイロットだった
バリオさんが、口笛を吹きながら艦載機を駆る様が克明に画面に映っていたと
言い張れるほどにキャラに入れ込めました。いやー、いいゲームでした。

俺はキャロの叫びを聞いた

さてシナリオですが、後半の青年編もマジで熱い展開が続きます。
キャラクターも増え、厚みが増してきてシナリオもグッと深まってくる。特に
プレイした人誰もが「最もよかった」と満場一致で推すであろうライオスとの
大艦隊戦は敵も味方も叫びまくりの死にまくりでめちゃめちゃ熱かった!
青年編はライオス戦に向けて劇的に盛り上がっていくのがすげーいい。
もうね、Zガンダムの終盤の展開かと思うくらい人が死ぬ死ぬ死ぬ!!!
そんなライオス戦の中でも一番印象に残ったのはキャロですね。
俺の耳にはキャロの叫びが聞こえたよ!

無限航路を語ろうと思ったらキャロを外すことはできません。
このキャロ、少年編を語った際にもちらっと触れた通り、悪漢から
救出されたことでユーリに好意をもって非常になついてくるんですが
少年編ラストでユーリがヤッハバッハ帝国の猛攻から撤退すべく
彼女の星系を離れてしまったがために10年ほど疎遠になってしまいます。

彼女の住む星もヤッハバッハ帝国に支配されてしまったことで、
青年編開始後も長らく会えずにいたものの、のんきな私は
「まあ、そうはいってもいずれどっかで出てきて仲間になるんだろ」
「俺のユーリが『必ず迎えに行く』って約束したしな!」なんて
ゆったり構えていたんですが、どっこいそこは無限航路!なんと
10年という歳月がじゃじゃ馬キャロちゃんの性格をどえらく捻じ曲げ、
「ユーリは私を裏切った。私を捨てて逃げたんだ!」と思い込ませるに至り
敵将ライオスの女になるというファンタスティックな展開に!!!

ライオスとの一大艦隊戦で彼女とも決着をつけることになるんですが、
高出力な波動砲を充填している味方艦をキャロ艦隊が執拗に攻撃する局面に
主人公ユーリが妨害する形で交戦。勝利を収めたユーリは舵を敵将ライオスに
向けますが、そこでキャロが放った「また…また私を捨てるのかユーリ…!
このままじゃ私が…惨めすぎるだろおおおっ!!!」のセリフが
もうマイベスト無限航路セリフですよ!熱すぎるでしょこれ!

振り向いてほしかった!かまってほしかった!!あてつけてやりたかった!
好意を持っていたが故に、信じて待っていたが故に、そして10年の歳月が
幼く、世間知らずなお嬢様だった彼女には長すぎたが故に、愛しさが、
憎しみが培養に培養を重ね極限を越えた相手、ユーリが今!また自分の前から
消えていなくなろうとしている!立場を変え、信条を変え、力を得ることで
彼女自身の存在を強くユーリに刻み込んだはずだった!その自負こそが
彼女が彼女であり続けるための「生きる拠り所」だった!ところが
当のユーリにとって自分は気にするほどの存在でもなく、ただの敵艦でしか
なかったのだと彼女が気づき、うちのめされたその時!漏らした本音が
「このままじゃ私が惨めすぎるだろおおおっ!!!」ですよ!そんでもって
断末魔が「どちくしょおおおおおおッッッ!!」ですよ!素晴らしい死に様!
マジで最高!こんなキャラクターを無限航路で見るとは思わなかった!
青年編での再登場以降、これまで強気に、サディスティックにユーリを
いたぶり続けてきたキャロが最終局面でそんな本音を叫ぶだなんて。
私は完全にやられてしまった。もう一度言いますけど、マジで
このテキストだけは声が聞こえましたよ。やべーゲームだと思った。

シナリオ最終版の演出の薄さよ

だからこそ!だからこそ言いたい!熱すぎたライオス大艦隊戦や
強すぎるガーランド戦を筆頭としたヤッハバッハ帝国と闘い後、全宇宙の
存亡をかけたオーバーロードとの全面対決をもっと!ちゃんと!描けよ!!!

あんだけ盛り上げておいて!そしてさらに盛り上げられるような伏線や
設定を貼りに貼っておいて!最終盤にかけて演出の細やかさや掛け合いが
もっと!もっとやりようあっただろ!!!敵キャラクターが漠然とした
「神」ともいえる存在なのでこれまでのような敵とのかけあいによる熱さを
生み出しにくいのがよくなかったのか!?だとしてもこれまで培ってきた
仲間とのつながりや関係性、戦闘時における艦内描写でいくらでも
盛り上げようはあったんじゃないか!!!人類発祥の地である太陽系への
ワープに挑むであるとか、太陽が真のゲートのエネルギー源だとか熱い設定も
あったんですが、容量不足なのか制作時間切れなのか何なのか知りませんが
それらをまったく演出しきれていないようで残念でなりません。

エンディングを描くことから逃げるな!

特にエンディング!お前そりゃねーよ!エンディングを!描くことから!!
逃げるな!!!「プレイヤーの想像にお任せします」みたいな気持ち悪い
逃げ口上を吐くんじゃない!!!このゲームはよお!ロマサガ2や幻水、
FE、俺屍みたいな、エンディングを熱く彩る!プレイヤー体験を熱く
思い起こさせる演出ができるゲームだろうが!

死線を共に潜り抜けた仲間たちが、みなそれぞれの帰路につき!
めいめいの思いのままに0Gドッグとして生活してゆくという未来を
俺は見たかった!あのキャラはどういう未来を迎えたのか!この大きな
冒険の果てにどういった未来を掴んだのか!そういうキャラクタごとに
細かい描写ができるゲームじゃなかったのかこれは!!!

そりゃ開発者からしたら主人公はユーリでヒロインはチェルシーだろうよ!
でもそうじゃないだろ!このゲームがやってきたのはそういうこっちゃ
ねえだろ!多くのキャラクターが声を張り上げ、血潮を宇宙にたぎらせる
スペースオペラだろうよ!!!あいつらがその後どういう生涯を迎えたのか
補完する義務がこのゲームにはあるだろうが!そこをがっつり補完することで
神ゲーたりえたゲームじゃねえのかこれは!!!



もうマジでライオスとの大艦隊戦はガチのマジで面白かったです。その後の
ヤッハバッハ皇帝ガーランド戦がラスボスでよかった。もちろん、その後の
オーバーロードの存在発覚にいたる伏線の貼り方は絶妙で、
ヤッハバッハ戦からオーバーロード戦への導入にいたるシナリオ運びは
ケチのつけようがなく秀逸なんです。

だからこそ最終版の演出の薄さが本当に目につく、惜しい、惜しすぎる
ゲームでした。ただ没頭して夜通し遊んだことはマジの事実。面白かった!
DSのゲームということもあって今ではタッチ操作に面喰いもしましたが
ぜひ皆さんにやってもらいたい。そして本当はこういうエンディングに
すべきだろという話をしたい!!!

色々と書きましたが、戦闘バランスや私の艦隊編成などについても
もっともっと書き残しておきたいので、別にもう一本記事を書きます!

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