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俺の屍を越えてゆけ をクリアしました!


プレイ時間が表示されないためどの程度かかったか分かりませんが
予想クリア時間50時間の「しっかりモード」でプレイし、
1018年4月⇒1033年2月までゆるゆると時間をかけ、
家系図的には11代目まで行きました。
ちなみにラスボスクリア後の裏京都についてはチラッと見ただけでパス。
クリア後要素は時間が無限にある学生にでもやらせておけ!

もうほんと独特な味付けにしびれました。こういう作品をプレイすると
やっぱり色んなメーカのゲームをたくさんやるべきだなと思いますね。
そういう意味では今年の頭からPSPでたくさんゲームをやってますが
完全に新規のタイトルという意味では俺屍が初。桝田ゲーとしても初。
ところどころ挟まれるアニメーションの、何とも言えない古臭さが
むかーし1980年台のOVA特有なちょいグロ感をどことなく彷彿とさせ
怪しさ漂う平安時代を舞台としたこのゲーム特有の空気を際立たせます。

特にラスボス間際のシナリオ展開は極めてギリギリな感じで
ただただ「スゲーな」の一言。こういうゲームを作ってしまうあたり
桝田ゲーに固有ファンがつくのも頷ける。
中学生だった自分にRPGはスクエニだけじゃねえぞ!ってのを
教えてあげたいもんです。

システムと戦うゲーム


ゲームとしてはサガ的なシステムと戦うタイプのゲームで
構造や敵の種類、ボスの強さなども分からないような数ある迷宮に
挑んでは散り、挑んでは散りを繰り返しながら代を重ねて
一族としての強さの底上げを図りつつ大ボスの打倒を目指すもの。
全滅した場合のペナルティがかなりデカく、
場合によってはキャラが死亡してしまうため、
それまで高能力な神様との交信を重ねて代を重ねて
能力を高めた血筋が失われてしまったときには
相当な喪失感を味わうことになります。

そこへきて先述の通りボスの強さが分からないもんだから
プレイスタイルとしては慎重にならざるを得ない!!!
とりあえずボスに挑んでみてボスの強さを推し量り、
こりゃかなわんわと思ったら即リセット!
他のダンジョンを経由するなりして奉納点を稼ぎ
優秀な神様との交信を行って次世代の子らに夢を繋ぎ
どんどんと代替わりを重ねる日々。

でもね、このゲームがすごいのはこれが作業にならないところ。
一人一人のキャラクタが本当に個性的に見えてくるんですよ!

物言わぬ個性豊かなキャラクター達


それぞれのキャラクタは固有の顔グラフィックこそ用意されているものの
当然ながらキャラクタ間の会話イベントも無いですし
特に人物を知れる演出もない。
あるとすれば死亡するときに発する残された家族への遺言だけなのですが、
そんなことは全然気にならないくらい各キャラクタの個性が
プレイヤーには見えてくるんです。
顔グラフィックからは性格を推測せずにはいられないですし、
親子の関係からこの子はこういう会話をしたに違いないと思える。
兄弟がいればその関係を想像せずにはいられないし、
同じ時を生きたキャラクター間での絡みなんかも
生き生きと見えてくるんです。すごいですよこれ!

DQ3なんかでもよく言われるじゃないですか。
ちまちまとしたドット絵のキャラクタが
かえってプレイヤーにはどんなCGよりも鮮明にその旅の様子を連想させると!
まさに今、PSPでその体験を味あわせてくれるとは思いませんでした。
もうね、ぶっちゃけ遺言メッセージもいらないくらい。
遺言メッセージで初めて喋られても「お前そんなキャラじゃないだろ!」とか
こっちが思い描いてたキャラ造形とのギャップでツッコミを入れちゃうレベル。
ここがこのゲームのすごい所だと思いました。いやもうマジで。

さらに加えていえばエンディングですよね。
素晴らしいですよこのエンディングは。ちゃんとしてる!ちゃんとしてる!
ここまで対酒呑童子の悲願を胸に挑んでは散り、後世に望みをつないだ
彼ら彼女らを一人ずつその功績とともに紹介する、それだけです、
それだけなんですが、それがプレイヤーにはググッと響く!
こんなやつがいた。あいつがいたからボスを倒せた。
こいつには無理をさせた。跡継ぎを作ってやれなくて申し訳なかった。
色んな思いが、体験が胸に去来するすばらしいエンディングです。
まさに花!テーマ曲の素晴らしさもあって涙すら流れる出色の出来!

要はロマサガ2でもあったようなエンディングの演出なんですが
こういうのってなんでしょうね、やっぱりいいですよね。
プレイヤーそれぞれにある体験をまっとうに評価してくれる。
押し付けでない、それぞれの体験だけに根付くエンディングがあるゲームは
やっぱりそれだけで得難いゲームだと思います。
最後にあったもう一仕掛けも素晴らしかった。そう来たかと思いました。
よくできてます。

ラスボスがしっかり強い!


もうひとつ!
このゲームでとってもよかったのが、ラスボスの強さ!
これはもう、私の体験でしかないのですが、
久々にしびれるラスボス戦を味あわせてくれました。
もうね、ラスボスが強い強い!

踊り子が渾身の花踊りを舞い
アタッカーたる剣士、拳法家、大筒士の攻撃力を限界まで高め、
過去連綿と続くその命の連鎖、血統が生み出し、継承し、
時に途絶え、そしてまたこの世に復活させた秘術を
それぞれが文字通り己が命を削りながら連発する!
そんな血反吐を吐きながら全力疾走する我々に
ラスボスは超火力の全体攻撃を繰り出してくるもんだからたまらない。
4人いるキャラのHPがそれぞれ600~800くらいなのですが、
全体攻撃で600くらいごっそり削られてごらんなさいよ!
このゲーム、ペナルティの件もあり復活呪文は無いんですよ!
その戦闘の中で死んでしまったら復活させられないんですよ!
序盤こそ何とか回復の手も間に合っていましたが、
あっさりと花が散るように一人、また一人と仲間たちが倒れてゆく!
二人までキャラが減り、すわ全滅かと思った矢先、遮二無二繰り出した
飛天脚がラスボスの胸を貫き、何とかラスボスを打倒できた時には
ああ、これで戦いが終わったんだなと!
彼らの戦いは終わったんだなと思えました。

ラスボスの強さ、ラスボス戦で得られるカタルシスってのは
レベル上げの状況や数々の運に左右されるので、
製作者のもくろみ通りには行きづらいところがあると思いますが
今回私はこれ以上ない、よいラスボス戦を味わうことができました。
強すぎても弱すぎてもいけない、ラスボスってのは難しいですよね。
でもね、私にとっては愛着を積み重ねた彼らが悲願を達成できたことが
素直に喜ばしい、よかったと心から思えるラスボス戦でした。



俺の屍をこえてゆけ、非常によいゲームでした!
古臭さが逆にいい!そんでもってシステムは色あせない!
ぜひ皆さんにもやってもらいたいゲームです。

次はスクウェアが送る最後のファンタジー、クロノクロスをプレイします!

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